まるで宇宙基地 TP-Link Wi-Fi6 ルーター Archer AX90 AX6600 レビュー!
それでは解説しましょう。
これが TP-Link Wi-Fi6 ルーター Archer AX90 AX6600 だ
どーん! 第一印象、でかい!
ダイソンを近くに置いてみましたが、それくらいのサイズ。
今までWi-Fiルーターでこんなサイズの箱が届いたことなんてありません。
とりあえず開封ですよ。
中身は箱ほどでは無かったです。
製品保護のために箱が大きめの作りみたいで、ちょっと安心。
とはいえ僕がこれまで買ったどのWi-Fiルーターよりも大きいことには間違いありません
ちなみに価格もこれまで僕が買ったどのWi-Fiルーターより贅沢です(笑)
見た目の第一印象、宇宙基地みたいだなこれ…、でした。
でもそこがいい。デザインが気に入ったんですよね。今後数年はお世話になるものですから、見た目にもこだわりたい(笑)
アダプタがちょっとでかめですかね。スリムではありますけど。
まあ本体がでかいからそんなもんかという印象。
背面はこんなかんじ。
目をひくのが2.5GbpsのWAN/LANポート。
超高速回線をひいている場合でも安心ですかね。
側面にはUSB3.0ポートがついてました。
裏側はこんなかんじ。通気性抜群の網目デザインになってました。
。。。
見た目のお披露目はこれくらいにして。
続いて TP-Link Wi-Fi6 ルーター Archer AX90 AX6600 の性能(スピード)はどんな感じなのか見ていきたいと思います。
。。。がその前に。
最新テクノロジー「Wi-Fi6」や「トライバンド」がどういったものかを優しく解説していきます。
そんな解説は不要だ!という方はこちらをクリックしてください。読み飛ばせます。
Wi-Fi6って? まずはWi-Fi規格や通信規格の特徴を知ろう
インターネットをとりまくテクノロジー環境は日々進化しており、Wi-Fiにおいても例外ではありません。
Wi-Fiも常に新しい規格が生まれています。
2021年現在、最新のWi-Fiは「Wi-Fi6」です。
この6というのは世代をナンバリングしています。第六世代のWi-Fiということですね。
IEEE802.11nというのもWi-Fi規格です。というかこちらが規格の正式名称。
IEEE802.11~という名前だと分かりづらいから、最近は世代ナンバーで呼ぶようになってきたと考えてください。
2021年現在に日常的に使われているのはWi-Fi4から6の3つ。それだけ覚えておくと良いよ。
世代名 | 規格名 | 最大通信速度 | 周波数帯 |
---|---|---|---|
Wi-Fi6 | IEEE802.11ax | 9.6Gbps | 2.4GHz帯/5GHz帯 |
Wi-Fi5 | IEEE802.11ac | 6.9Gbps | 5GHz |
Wi-Fi4 | IEEE802.11n | 600Mbps | 2.4GHz帯/5GHz帯 |
ちなみに、Wi-Fi6が登場したのは2019年。
僕がこれまで使っていたWi-Fiルーターは2018年に購入したので当然、Wi-FiルーターはWi-Fi6には対応してませんでした。
周波数帯って? どんな特徴がある?
電波には波があります。周波数とは1秒間に繰り返される波の数のことを指します。
周波数帯は、周波数の範囲。Wi-Fiにおいて現在主流の帯域は2.4GHz帯および5GHz帯のふたつです。
周波数帯別の特徴は以下の通り。
- 2.4GHz帯は、障害物に強いけど不安定(電波同士が干渉しやすい)
- 5GHz帯は、障害物に弱いけど高速で安定(電波同士が干渉しにくい)
それぞれメリットデメリットありますが、高速な5GHz帯は今後も増え続けると思われます。
身近な製品はWi-Fi6に対応してる? スマホやゲーム機の対応状況をチェック!
Wi-FiルーターがWi-Fi6に対応していても、手元にある製品がWi-Fi6に対応してないと、Wi-Fi6の恩恵を受けることはできません。
そこで、身近な製品で対応しているものにはどんなものがあるのか調べてみました。
僕の場合、スマホはiPhone、ゲーム機はPS4を持っているので、とりあえず自分の持ってる機器をチェックしてみました。
- iPhoneSE(2nd) … Wi-Fi6対応
- PS4(CUH-1200) … Wi-Fi6非対応
でもiPhoneやPS4っていったって色々種類がありますよね。
もう少し細かくみてみました!
iPhoneシリーズのWi-Fi6対応状況
機種名 | WiFi世代 | 発売年 |
---|---|---|
iPhone 13 Pro Max | Wi-Fi6 | 2021年 |
iPhone 13 Pro | Wi-Fi6 | 2021年 |
iPhone 13 | Wi-Fi6 | 2021年 |
iPhone 12 Pro Max | Wi-Fi6 | 2020年 |
iPhone 12 Pro | Wi-Fi6 | 2020年 |
iPhone 12 | Wi-Fi6 | 2020年 |
iPhone 12 mini | Wi-Fi6 | 2020年 |
iPhone SE(第2世代) | Wi-Fi6 | 2020年 |
iPhone 11 Pro Max | Wi-Fi6 | 2019年 |
iPhone 11 Pro | Wi-Fi6 | 2019年 |
iPhone 11 | Wi-Fi6 | 2019年 |
iPhone XS Max | Wi-Fi5 | 2018年 |
iPhone XS | Wi-Fi5 | 2018年 |
iPhone XR | Wi-Fi5 | 2018年 |
2021年8月現在でいうと、最新のiPhone12と、ひとつ前のiPhone11、そしてiPhoneSE(第二世代)がWi-Fi6に対応しています。
2021年秋には新しいiPhoneが発表される可能性がありますが、これから発売されるiPhoneはWi-Fi6に対応していると思ってよいでしょう。
2019年以降に発売されたiPhone(iPhone11やiPhoneSE第二世代以降)は、すべてWi-Fi6に対応しています。
それにしても僕の現行スマホであるiPhoneSE(第二世代)が、ぎりぎりWi-Fi6に対応してるのは嬉しい誤算でした。
PS5およびPS4シリーズのWi-Fi6対応状況
型番 | WiFi世代 | 発売年 |
---|---|---|
CFI-1100B01(PS5 digital) | Wi-Fi6 | 2021年7月 |
CFI-1100A01(PS5) | Wi-Fi6 | 2021年8月 |
CFI-1000B01(PS5 digital) | Wi-Fi6 | 2020年11月 |
CFI-1000A01(PS5) | Wi-Fi6 | 2020年11月 |
CUH-7200(PS4 Pro) | Wi-Fi5 | 2018年 |
CUH-7100(PS4 Pro) | Wi-Fi5 | 2017年 |
CUH-7000(PS4 Pro) | Wi-Fi5 | 2016年 |
CUH-2200 | Wi-Fi5 | 2018年 |
CUH-2100 | Wi-Fi5 | 2017年 |
CUH-2000 | Wi-Fi5 | 2016年 |
CUH-1200 | Wi-Fi4 | 2015年 |
CUH-1100 | Wi-Fi4 | 2014年 |
CUH-1000 | Wi-Fi4 | 2014年 |
結論を言うと、PS4シリーズは(Proも含めて)すべての機種がWi-Fi6に対応していません。
これはちょっと意外というか残念ですね…。
PS5のみ、Wi-Fi6に対応してますよ。
あと家庭用ゲーム機でいうとSwitchがありますが、これもWi-Fi6には対応していません。
WiFi6が登場したのが2019年9月。
その時期より前に発売されたのか、後に発売された製品なのかに注目すると、Wi-Fi6の対応状況が分かりやすいかも。
トライバンドって何? デュアルバンドとの違いは?
トライバンドって多くの人にとっては耳慣れない言葉だと思います。
が、意味が分かれば難しくありません。
トライ=3つ バンド=帯域 という意味なので、帯域が3つあるということです。
Wi-Fi6の場合、通常は2.4GHz帯/5GHz帯、2つの帯域(デュアルバンド)です。
この5GHz帯を2つにして、2.4GHz帯、5GHz帯(1)、5GHz帯(2)、合計3つの帯域を使えるのがトライバンドです。
高速な5GHz帯が物理的に増えることで、複数のデバイスから接続する際に、接続先を変えることで混雑しにくくなるというわけですね。
ちなみにトライバンドに加え、8ストリームというのもTP-Link Wi-Fi6 ルーター Archer AX90 AX6600の特徴です。
そう。単純にアンテナの数が多いということです。
本当にざっくりいうとアンテナの数が多いほど、Wi-Fiが安定するし高速化されやすいです。
TP-Link Wi-Fi6 ルーター Archer AX90 AX6600 を使ってみた
Windows10なら特別に何かをインストールする必要もなく使い始めることが可能でした。
日本語のキレイなトリセツも入ってますが、それを見る必要もないくらい。
LANの幹線を2.5Gbpsと書かれたLANポートに接続し、ACアダプタをルーター本体と電源に差し込み、ルーターの電源をオンに。
するとWi-Fiルーター正面のランプがぼんやりオレンジ色の点滅をはじめます。
そのまま1~2分待つと正面のランプがブルーに点灯します。これで準備完了です。
あとはスマホやパソコン、ゲーム機などの無線機器からWi-Fi接続すれば、無線LANでネットにつながりますよ。
TP-Link Wi-Fi6 ルーター Archer AX90 AX6600 のWi-Fiスピードテスト
Wi-Fiのスピードはさまざな要因(そもそもの回線契約、時間帯、Wi-Fi電波の強度、LANケーブルの状態、機器の状態などなど…)でかなり変化します。
うちの環境を少し書いておくと、10年前くらいにマンションで一括契約した光回線でして、契約当時は100Mbpsの光回線だったと記憶しています。
それから10年…。
おそらくですが今はそれよりスピードアップしているような気がしています。
というのもファミリーネットジャパンという業者との契約なのですが…今そちらのサービスを見ると、マンション向け光回線サービスとして提供スピードが1Gbpsとなっているるので、現在は最大1Gbpsになっていると思います。
このあと実際のスピード結果を出していきますが、実際100Mbps以上は余裕で出てるでので。
iPhoneSE(第二世代)によるWi-Fiスピードテスト結果
まずはスマホ(iPhone)のスピードテスト結果から。
トライバンドなので接続先は3つあるので、それぞれの結果を書きます。。
ちなみに何度か計測して一番よかった結果を掲載してます(苦笑)
▲iPhoneSE(第二世代) TP-Link_XXXX(2.4GHz帯)
▲iPhoneSE(第二世代) TP-Link_XXXX_5G_1(5GHz帯_1)
▲iPhoneSE(第二世代) TP-Link_XXXX_5G_2(5GHz帯_2)
2.4GHz帯につないだときに速度が遅めなのは、仕方ないというか当たり前。
テスト時、テスト端末以外は何もほぼ何も回線をつないでいない状態でしたが、5GHz帯は僕がこれまで見たことのない速さでした!
ちなみに5GHz帯_2のほうが若干早いような感じがいたしましたが、誤差ですかね。
あと、iPhoneSE(第二世代)の前に持っていた端末、iPhoneSE(第一世代)が手元にあり、そちらでもスピードテストしてみました。
▲iPhoneSE(第一世代) TP-Link_XXXX_5G_1(5GHz帯_1)
最高では↑これくらい出ました!
ちなみにiPhoneSE(第一世代)は、Wi-Fi6は非対応(Wi-Fi5)です。
ただ何度も計測するとかなりバラツキはあったのでスピードテストはあくまで目安程度のものと思ったほうがいいかもしれません。
パソコンによるWi-Fiスピードテスト結果
続いてパソコンによるWi-Fiスピードテストです。
我が家には少し古いけどスペックの高いデスクトップPCと、新しいけどスペックは低めのノートパソコンがあります。(両方ともWindows)
それぞれ調査してみましたが…、両方ともWi-Fi6には対応しておらず、Wi-Fi5です汗
まずはスペック低めのノートパソコン。
▲ノートパソコン(HP製) TP-Link_XXXX(2.4GHz帯)
▲ノートパソコン(HP製) TP-Link_XXXX_5G_1(5GHz帯_1)
▲ノートパソコン(HP製) TP-Link_XXXX_5G_2(5GHz帯_2)
2.4GHz帯はちょっと遅いですが、電波が少し弱くなったときなのでこの結果なのかも。
5GHz帯は200Mbps台をキープしてました。
先に計測したiPhoneは少し遅いかんじかな?
つぎはスペック高めのデスクトップパソコン。
▲デスクトップパソコン(HP製) TP-Link_XXXX(2.4GHz帯)
▲デスクトップパソコン(HP製) TP-Link_XXXX_5G_1(5GHz帯_1)
▲デスクトップパソコン(HP製) TP-Link_XXXX_5G_2(5GHz帯_2)
ノートパソコンと比べると同じか少し早い気がします。
ちなみにノートPC、デスクトップPCは、Wi-Fiルーターのかなり近くに置いてます。
パソコン側のWi-Fi子機の対応はWi-Fi5です。悪しからず。
スピードテストを終えてWi-Fiスピードに関して思ったこと
手持ちのスマホ、パソコンにおける5Ghz帯域(高速周波数帯)の結果を以下にまとめました。
- Wi-Fi6対応スマホ … 300~500Mbps台
- Wi-Fi5対応スマホ … 200~400Mbps台
- Wi-Fi5対応パソコン … 200~300Mbps台
5GHz帯に接続した場合は、どれも200Mbps以上は出るという結果でした。
Wi-Fi6に対応している機器が少なく、ちゃんとしたテストからは程遠かったです。
でも200Mbpsは決して遅くはありません。
4K画質という言葉は聞かれたことがあると思います。フルハイビジョンの更に高画質な映像が4Kですね。
YouTubeでも4Kで見れるものも増えてきましたが、4K画質の動画を見るのに必要なスピードがどのくらいか知っていますか?
4K動画の必要な回線スピードは20~25Mbpsです。
スピードが200Mbps出ていれば、単純計算で4K動画を4~10同時視聴できるレベル。相当なスピードです。
おしまいに
現時点でTP-Link Wi-Fi6 ルーター Archer AX90 AX6600を持つ一番のメリットは
ドライバンド&8ストリームという、複数デバイスの同時接続に対する許容量や安定性
だと僕は思ってます。
「Wi-Fi6」や「2.5Gbps LAN/WANポート」といった性能面で考えると、対応する環境がなくて製品の性能を生かしきれないという人は多いでしょう。
少なくとも僕の貧弱な環境(インフラ、デバイス環境共に)では宝の持ち腐れ(オーバースペック)なのかもしれません
でもそれは買う前から分かってましたが苦笑。
デザインが宇宙基地っぽくて気に入ったから思い切ったのはあるし( ´∀` )
とはいえWi-Fi6に関して言えば、将来的にPS5を買ったり、パソコンを買い換えたときは間違いなくWi-Fi6の恩恵を受けると思います。
とくにパソコンよりも買い替え頻度の高そうなスマホやタブレットにおいては、Wi-Fi6の恩恵を受ける未来は多くの人に訪れるでしょう。
今Wi-Fi5が当たり前に普及してるような感じで、あと数年もすればWi-Fi6が当たり前になる時代がやってきます。
余力のあるWi-Fiルーターなので、少し値は張りますが導入しておけば、時代がちょっとくらい進歩しても、通信環境で困ることはないのかなと。
以上、参考になれば幸いです。きみひこでした。
Wi-Fi5で十分!という方は以下の記事が参考になるかも。